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一口コラム
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こちらのコラムでは週替わりで先生方が順番にお話しをしてまいります。
 
施術部西澤正樹

第814回 一口コラム

今回の担当は
施術部 西澤正樹 です。

令和8年5月7日

 

「本物」

もう10年以上前になりますが、道場である方に質問をされた事がありました。

「君の修行の目的は何?
目指すところはどこ?」 

そんな様な質問だったように思います。
僕は答えました。

「本物になりたいんです」

そんな事を思い出す出来事がありました。
5/2に行われたボクシング、
世紀の一戦「井上尚弥vs中谷潤人」
32戦無敗の全勝同士の潰し合い。

この2人の戦いを全世界が待ち望んでいました。
その証は、他の選手の試合中に画面が切り替わり、2人の控室の姿がモニターに映し出された瞬間の、会場のどよめきでも明らかでした。
確実に一段、会場のボルテージが上がっていました。

そしていよいよ迎えた試合の時。
それぞれ2人が入場し、リングに2人が揃った瞬間は地鳴りが起きているようでした。僕はPPVで画面を通しての観戦でしたが、画面越しにも会場の熱気がヒシヒシと伝わって来ました。
「いよいよ来たーっ!」
「始まっちゃう!」
期待と、結果が出てしまう事への何とも言葉に出来ない複雑な心境が入り混じって、とにかくテレビの前で正座している自分がいました。

2人がリング中央に集まって挨拶をし、各コーナーに別れ、いよいよゴングです!!

…この先の試合展開については語りません。
それはとてもこの場では語り尽くせません。

僕が今回強く感じたのは、この2人の選手に対するファンの期待値の大きさです。
画面に姿がただ映るだけでどよめいてしまう。
更にリングに向かい歩いていく姿や、
ロープを潜ってリングインする瞬間、
お互いに対峙した時、
コーナーに別れて向き合った表情。

いずれも当の本人2人は、只々闘う事に集中し、自らを研ぎ澄ましているだけです。
静かに闘志を燃やす2人とは対照的に、
まさに沸騰、興奮状態の会場。

観ている側は、
怪物井上が仕留めるだろう。
いや中谷なら井上を倒してしまうのではないか。
いずれにしても凄い事が目の前で起きるだろう。
一体どんな結末が待っているのか、ワクワクが止まらない。

そんな風に人々は想像を膨らませ、勝手に期待をしてしまう。

「そうか、それが"本物"って事だよな。
そうした人々の思いを背負って、更にその期待を超える結果を常に残して。
それをこの2人は32戦、ずっと自分自身に妥協せず続けてきたんだな。」

僕はそんなふうに感じました。

そして、これはどの選手の言葉かは忘れましたが、
練習で少しでも妥協をしてしまうと、
必ずそれが試合中に出てしまうんだそうです。
だから練習は絶対に手を抜く事が出来ない、と話していました。

普段から物事に真摯に向き合う事、
決して妥協をしない事。  
更には結果に繋げるまで諦めない事。
これが唯一の本物への道なのか、と改めて気付かされました。
2人の本物の戦士にもらった気付きを、自分自身の力に変えて日々を過ごしていきたいと思います。


 
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